生きづらさの原因は、その人の「性質」「思考の癖」「考え方の癖」にあることが多いです。ここでは、苦しくてしんどいと感じる人によくある7つの原因をお伝えします。
生きづらい原因①アダルトチルドレン

生きづらい原因の1つ目は「アダルトチルドレン」です。
アダルト・チルドレン(Adult Children:以下AC)とは、子どものころに、家庭内トラウマ(心的外傷)によって傷つき、そしておとなになった人たちを指します。子どものころの家庭の経験をひきずり、現在生きる上で支障があると思われる人たちのことです。
一般社団法人 山梨県医師会|アダルト・チルドレンってなに?
最近「毒親」という言葉が有名ですよね。簡単にいうと、その毒親の元で育った人をアダルトチルドレンといいます。
毒親は、毒になる親の略で、毒と比喩されるような悪影響を子供に及ぼす親、子どもが厄介と感じるような親を指す俗的概念である。
Wikipedia|毒親
詳しく説明します。
アダルトチルドレンとは
アダルトチルドレンとは、元々は、アルコール依存症の家族で育った人のことを指していました。
そうした家族で育った子どもが心に傷を負っていることを、研究者が分析するときに、その子を「アルコホリックチルドレン」と名付けたのです。つまり「AC」と分類をして研究をしていたわけです。
アダルトチルドレン(AC)とは、もとはアメリカのアルコール依存症の治療現場から生まれた言葉
アダルトチルドレン概念についての考察
しかし、ACを研究するにつれて「これはアルコール依存症の家族だけの話じゃないぞ」という話になり、どんどん調べていくうちに、実は、家庭環境の中で健全な愛情を受けることができなかった人が心に傷を負っていることが分かりました。
そして、アルコール依存症の家族で育った人と同じような特徴を持っているということで、それらを統括して「アダルトチルドレン」と名付けられたのです。
なぜアダルトチルドレンは生きづらいのか
アダルトチルドレンが生きづらい原因は2つあります。
- 幼少期の頃から健全な愛情がもらえず、本当の愛情が分からない
- 人の顔色を伺ってしまう
周りから愛情が得られないため、何とかしてもらうように相手のことを見て、相手が欲しがる事をどんどんしてしまいます。そうすると「自分の事よりも相手の事」という思考が身についてしまいます。
そして、相手の顔色を伺って行動してしまうという癖がつきます。
だから、アダルトチルドレンになると生きづらい人生になってしまうのです。
関連記事:【無料】アダルトチルドレンタイプ診断|性格と特徴も解説
生きづらい原因②HSP

生きづらさ2つ目はHSPです。最近有名になってきたので、知っている方も多いんじゃないでしょうか。
HSPとは
HSPとは、ハイリーセンシティブパーソンといい、敏感な人たちと呼ばれるものです。
HSPとは、生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」という意味
共感を得ることが難しく、HSPでない人たちとの差に自己嫌悪を感じることや、まわりに合わせようと無理をして生きづらさを感じやすくなる性質
仙台の心療内科・精神科・美容内科マドレクリニック
HSPの性質を持った生き物は、実は動物や自然界にも13〜16%いることが研究でわかっています。
なぜHSPが存在しているのかというと自然界では、危険を察知してわずかな異変に気付いて「何かおかしい」と思う必要があったためです。
だから、HSPの人が「ヤバイぞ」と行動して、その集団全体が危険にあわないようにしてたのです。
なぜHSPは生きづらいのか
HSPが生きづらい原因は今の社会が、多くの「HSPではない人」によって作られているためです。
社会にいる80%が敏感ではない人で、その人たちがルールを作ることによって社会は成り立っています。現代人は、生きていてトラに襲われる、ライオンに襲われるなどはありません。だからHSPは、現代社会においてはあまり歓迎されない性質になってしまいました。
そのため、HSPの人が、HSPではない人の作った環境に行くと、音がうるさかったり、光が強かったり、味が濃すぎたり……と、その敏感な五感にダイレクトにダメージを受けてしまいやすいです。
こうした、環境と自分の感覚の差が、HSPの生きづらさの原因といえます。
生きづらい原因③幼少期のトラウマ

生きづらさの原因3つ目は、幼少期に負ったトラウマです。
幼少期にトラウマを受けてしまうと、心に傷を深く残して、今の行動に影響を与えてしまいます。アダルトチルドレンなどに関係することもあります。
幼少期のトラウマが生きづらさの原因になる理由
例えば、自分がちっちゃい時に、親がその何の気なしに「離婚するとしたら、お父さんとお母さんどっちについていく?」と言ったとしましょう。すると、幼い子どもには「私が何とかしなきゃいけない」という思考が生まれます。
すると、その子は全部の事において「自分が責任をもって何とかしなきゃいけないから、頑張って頑張って、頑張る……でも辛い」という気持ちが生まれてしまいます。
幼少期の傷は、長い間を経て、出現することが多いのです。また、大人の子どもに対する接し方が、その子どもの人生に大きく影響を与えることがわかります。
子どものトラウマは、人生が狂うほど根深いことをご存知か?|ブルーバックス|講談社
あるいは、ちっちゃい時にヤンキーみたいな人に絡まれてボコボコにされたとします。そうすると、そういう人たちが怖くなります。
そのヤンキーが背が高くて、丸坊主だったとしましょう。すると、大人になってもそういう見た目の人たちを目にするたびに、うわっと思ってしまう。これが心のトラウマです。
こうした幼少期のトラウマは、カウンセラーに相談して治していく必要があります。
生きづらい原因④相手との境界線が薄い

生きづらさの4つ目の原因は、相手との境界線が薄いことです。
小さいときに、家族から「心配だから」と過干渉を受けたり、友だちや先輩から「お前のことは全部やってやる」と言われて、自分でやるべき事も相手がやってくれたり、無理やりされたりする人が当てはまります。
そういう人は、自分と相手の間にある、ここまで中に入ったら拒否をすべき「自分で守るゾーン」に人が踏み入れるのを許している状態です。
自分と相手の境界線が薄いとなぜ生きづらいのか
自分と相手との境界線が引けなくなってしまうと、自分の問題なのに相手の問題にしてしまったり、相手の問題なのに自分のことだと思ってしまいます。
例:相手がイライラしているだけで自分には関係がないのに「私が悪いことやったんだろう」「なんとかしなきゃいけない」と感じる。
※相手はただ怒ってるだけなのに、自分が心を引っ張られてしまう。
自分と他人との境界線が薄い人というのは、そのような生きづらさを感じることになります。
ちなみに、境界線が薄くなりがちな関係で、一番多いのは家族です。
生きづらい原因⑤白黒思考

5つ目の生きづらさの原因は「白黒思考」です。
白黒思考とは
これは、物事をそれが正しいか悪いかで判断をしてしまう思考の癖です。完璧主義によく似ています。
白黒思考の例
- ただいまと挨拶をする人は良い人。しない人はダメな人
- 勉強する人は良い人。しない人は悪い人
白黒思考のひとは「こういう人は良い、こういう人は悪い」「こういう行動は良い悪い」……という判断をしてしまいます。
なぜ白黒思考は生きづらいのか
世の中は、白と黒だけじゃなく、グレーゾーンがほとんどです。90%がグレーゾーンで、白5%黒5%といったところだと思います。はっきりしない中間がとても多いのです。
また、白と黒といいましたが、正解があるかどうかといわれたら、そんなことはありません。
白黒思考の人は「これが正しくてこれが正しくない」という生き方をしています。そのため、グレーゾーンという選択肢がなく、逃げ場を失い、自分を追い詰めることになってしまうのです。
だから白黒思考は、とても生きづらい人生になってしまいます。
関連記事:生きづらい性格5つ|生きづらい人の思考パターンとは?
生きづらい原因⑥罪悪感・恥・嫉妬などの感情

生きづらい原因6つ目は、罪悪感や恥、嫉妬などの感情によるものです。
罪悪感が人生を生きづらくする理由
まず、罪悪感にはいろんな種類がありますが、大きく分けて以下の3つに分類できます。
- 相手が自分の行動で悲んだり落ち込んでしまった時に受ける罪悪感
- 過去の出来事で、自分が助けられなかったという罪悪感
- 完璧を求められ、それができなかったことに対する罪悪感
1番目の「相手が自分の行動で悲んだり落ち込んでしまった時に受ける罪悪感」は、原因が分かりやすく、比較的解決がしやすいです(一般的な罪悪感)。
自覚ができない罪悪感があるから生きづらい
しかし、2,3番目の「過去の出来事で、自分が助けられなかった」「完璧を求められ、それができなかった」という罪悪感は、心の奥底まで落ちていて、自覚ができません。
何かの機会で「助けられなかった……」と思うことがあったとしても、意識することができません。そしてそのときは、当時助けられなかった、とは思わなかったりします。
自分ならなんとかできたはずなのにできなかった、のようなところがあるので、無自覚の罪悪感にずっと縛られて、心が苦しく生きづらさにつながってしまいます。
恥が人生を生きづらくする理由
恥は「これをやった時にすごい笑われてしまった」「正しいと思って自分が純粋な気持ちでやったのに、小学生の頃に周りの人らにすごく笑われてしまった」などの恥ずかしい感情です。
人との違いはすごく個性でとても良いことです。私は最近では、声が良いと言われます。しかし、小さい頃は声を出したら、特徴的なのでみんなに笑われていました。
だから恥になって、絶対に声を出さないようにしていました。
恥は心の奥底に残るため生きづらさの原因になる
恥は心の奥底に残ります。今の自分にとても影響を及ぼして生きづらさにつながります。しかも、カウンセラーなどの専門家の人と話して紐解いていかないとわからないようなものです。
生きづらい原因⑦過大解釈・過小評価

そして7つ目です、過大解釈・過小評価というものがあります。
過大解釈とは
過大解釈とは、起きたこと以上に全ての物事を拡大して解釈してしまうことです。
例えば、朝に職場で挨拶をしたのに、相手が返してくれなかった状況があるとしましょう。このときに「挨拶を返してくれなかった。あれは私が嫌われてるせいだ」と思うことが過大解釈です。
相手が体調悪かったのかもしれないし、たまたま聞こえなかっただけの可能性もあるのにです。
こうした過大解釈すると、事実とは異なる解釈をしまって、自分の中にある否定的な価値観をさらに広げてしまうので生きづらい人生になってしまいます。
また、こういう人にセットで多いのが「過小評価」です。
過小評価とは
過小評価とは、事実を小さく評価してしまうことです。
例えば周りから「すごい素敵だね」「めっちゃかっこいいね」「かわいいね」と言われたときに「いやいや、自分なんて」みたいに謙遜してしまわないでしょうか。
こうした、周りからの評価を自分で小さくしてしまうことを過小評価といいます。
生きづらい人生を送っている方は、他の人の悪いところに関しては「拡大解釈」をして、他の人が褒めてくれたいいとこに関しては「過小評価」をしてしまう傾向が強いです。
生きづらい人生になる7つの原因まとめ
さて、ここでは生きづらさの原因7つについてお話をしました。
前半は、アダルトチルドレン・HPS・幼少期のトラウマ・境界線が薄いといった性質の話。後半は、白黒思考(完璧主義)・罪悪感・恥・過大評価/過小評価など考え方の癖の話をしました。
この7つは、自分のことが分かれば意識できるので変化することができます。それぞれ調べて意識することによって、生きづらさを変えられるでしょう。
コメント
もっと楽に生きようと思った、いい会社に入ってもずっと雇用できる訳がない、日本は大学を卒業してポティシャル採用となる、定年まで長く勤めて欲しいからと思うがもう時代遅れ、今や転職があたり前JOB採用で通年採用が当り前、もうポテイシャルなんて日本の採用構造がおかしい、同じ会社にずっといるのはぼくは好ましくないスキルを身に付け資格を取っていく一生勉強だと思う、会社や学校と言う狭い空間に考えるのではなくもっと視野を広げないとうつ病な人が増える
人間関係が悪い職場が多く、
会社を辞める原因が、人間関係で多い。
良い会社に出会うまで数回転職しなけらば見つからないだろう。
転職への悪評は地獄です。
ACやひきこもりや自殺も多そうです。
そして、少子化で人手不足。
家庭問題だけではなく、
会社は利益以外に、労働改善と人間関係改善しないと、やばいと思う。
ACではない人も生きにくのではないかと思う。
将来、日本は超少子化で人がいなくなるなるだろ。
このような明確な分析を20年前25年前に読みたかった。40になる娘がこの通りになって薬物までやってしまい社会の底に沈んでいます。82歳の私が月々の仕送りを7万しています。先行きは出来なくなると思いますが、どうしてこのような情報が早くに出てくれなかったのかと、親として若かったなら灯台の明かりを見るように道を探れました。
繊細に生まてきた部分は本当に遺伝ですね。
主人も70代ですが、この通りの生き方で、夫と娘、またその子もこの感覚を引きづり生きていますから結婚や節目には正常な判断がそれてしまい、私は説得続きの50年間を暮らしたことになります。結婚前に精神的な遺伝を調べる仕組みはないものでしょうか?